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菌糸の特性

クワガタを飼育する上で、初心者の方は様々な種類の菌糸からどれを選べば良いか悩むと思います。
菌糸を選ぶポイントは、食性の強弱、ステージ、飼育環境です。
DDAで販売しているF-ZEROやG-ZEROを簡単に4つの種類に分けて考えてみました。

各菌糸のメリット・デメリットは?

菌糸を選ぶ上で、重要なのは”その種"や"個体の食性"を把握することです。
基本的に食性が強い幼虫では、どのような菌糸でも使用できます。
しかしそういった”よく食べる種”にも専用の菌糸を選んであげることで、より大きく育てることができます。
対して、食性の弱い幼虫に癖が強い菌糸を与えても、ほとんど食べることができず成長を阻害してしまいます。

今回は、DDAで販売している各菌糸を
食性ごとの食べやすさとして甘口(食べやすい)~辛口(癖が強い)で比較してみました。
それぞれのメリット・デメリットを比べてみましょう。

甘口のメリット

G-ZERO菌糸は甘口です。
甘口の菌糸は、食性が弱い種でも食べることができるため、ほとんどの幼虫が短期間に大型化するメリットがあります。
1令幼虫であってもスムーズに加齢するため、菌糸の使用本数が少なく済むことがメリットです。
幼虫期間が10ヶ月程の種類は、1~2本でギネス級のサイズを狙うことも可能でしょう。
個体差はありますが、一般的にヒラタクワガタは食性が弱いとされているため、甘口の菌糸が良いでしょう。

G-ZEROブロック

スマトラヒラタ

甘口のデメリット

多くの幼虫で使用できる甘口菌糸ですが、あえてデメリットを挙げるとすれば、サイズが完全に肥大化するよりも先に成熟を終えてしまう可能性があることでしょう。
そのような育ち方をした個体のことを「ダメ血統」と呼ぶこともあります。
その他にも短期肥大の弊害で羽化不全を誘発したり、累代障害(♂の種切れ、♀の無精卵、小産卵、幼虫の拒食)を起こす可能性もあります。
また、辛口の菌糸に比べて菌糸の劣化は多少早まります。

辛口のメリット

F-ZEROクヌギ菌糸は辛口です。
辛口の菌糸は、食性の弱い幼虫では十分に食べることができないため、甘口の菌糸に比べ扱いづらい印象がありますが、その種の中でも特に大型となる血筋や、食性が強い種の幼虫とマッチした場合には還元率良く肥大し、特大羽化になりやすいという特徴があります。
その種本来の幼虫期間が長く保てるため、居食いして肥大するのは辛口最大のメリットです。

甘口に比べて菌糸の劣化スピードも遅く、長期間良いパフォーマンスを維持することができ、血統バグをリセットする効果もあります。
例えばパラワンヒラタは一般的に食性が強いとされており、辛口で大きく育てることを楽しめる種です。

F-ZEROブロック

パラワンヒラタ

辛口のデメリット

ダメ血統や普通の幼虫では食い渋るため、小型で羽化してしまう可能性が高くなります。
また、ゆっくりと成長するため幼虫である時間が長く、結果的に菌糸の交換本数は甘口に比べて多くなります。
初心者の方は慣れるまでは交換タイミングを掴みづらいため、難しいと感じる方が多いのも辛口です。

まとめ

甘口のメリット

・ほとんどの幼虫が短期間に大型化する
・1令幼虫もスムーズに加令する(食性の弱い種にも対応)
・幼虫期間が10ヶ月程度の種類は1~2本でギネス級が狙える
・菌糸の使用本数が少なくて済む

甘口のデメリット

・成長より成熟が早くなり小型化する(ダメ血統)
・短期肥大の弊害で羽化不全を誘発する事がある
・累代障害(♂種切れ♀無精卵、少産卵、幼虫の拒食)の可能性
・菌糸の劣化が早い

辛口のメリット

・その種本来の幼虫期間が保て居食いして肥大する
・食性の強い幼虫は肥大して還元率よく特大羽化となる
・劣化スピードが遅くパフォーマンスを長期間維持する
・血統バグをリセットする効果がある

辛口のデメリット

・ダメ血統~普通の幼虫は食い渋り小型で羽化する
・菌糸の交換本数が増える
・慣れるまで交換タイミングが分かり難い

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